不動産投資ローンの金利はいくら?金利相場と各金利タイプの特徴

不動産投資には、不動産投資物件を購入するために借りられる不動産投資ローンが各金融機関より提供されています。

不動産投資ローンによって、少ない自己資金でもレバレッジをかけられるのは魅力です。

しかし「固定金利型」か「変動金利型」かによって金利は大きく変わり、また各金融機関によっても金利自体が異なります。

今回は上記のような金利タイプの特徴や、金融機関での不動産投資ローンの金利相場などについて詳しくまとめました。

不動産投資を不動産投資ローンの借り入れで行おうと検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

不動産投資ローンの金利タイプは2種類

不動産投資ローンとは、「アパートマンションローン」と呼ばれることもあり、投資用の不動産物件のために借り入れる融資のことです。

住宅ローンとは主旨が異なり、住宅ローンの場合は投資を目的とした不動産物件の購入に利用することができません。

不動産投資ローンは各金融機関で取り扱っており、メガバンクや都市銀行、地方銀行、信用金庫や信用組合など、各社で金利は異なります。

また、どの金融機関であっても、一般的に「固定金利型」と「変動金利型」の2種類の金利タイプから選べるようになっており、変動金利型のほうが金利は安い場合が多いです。

固定金利型と変動金利型の仕組みを知らずに契約をしてしまうと、今後長きに渡るローンの返済額に大きな影響を及ぼす可能性があるため、まずはこの2種類の金利タイプについて理解をしておきましょう。

変動金利型

一般的に不動産投資ローンでは変動金利型を選択することが多いですが、変動金利型は半年に1度、基準金利のレートに従って金利の見直しがなされます。

見直された金利の適用は5年ごとで、先述したように固定金利型よりも金利が低く設定されているのが特徴です。

定期的な見直しがあるうえ、金利のレートが安くなればご自身で契約している不動産投資ローンにもしっかり反映されますので、金利が低いまま推移していけば安く不動産投資ローンの借り入れができます。

ただし、金利が下がることもあるということは、高くなる可能性もゼロではありません。

昨今では住宅ローンや不動産投資ローンを、固定金利型から変動金利型のものへ借り換える方も多いようです。

固定金利型

固定金利型は借入時から定められた期間まで、一定の金利で固定されている金利タイプのことを指します。

そもそもの金利が変動金利型よりも高めに設定されているケースが多く、金利変動によるリスクがないのも特徴です。

また、固定期間が終了すると金利の見直しが入り、その時のレートが高くなっていれば金利は高くなりますし、下がっていれば金利は低くなります。

不動産投資ローンの金利の相場は?

不動産投資ローンの融資が受けられる金融機関にはさまざまな種類があります。

  1. メガバンク・都市銀行
  2. 地方銀行
  3. 信用金庫・信用組合
  4. 政策金融公庫
  5. ノンバンク系列

金融機関の主な種類は上記5つとなっており、それぞれで金利や審査基準が異なるため、相場の目安は知っておきたいところです。

この項目では上記5つの金融機関における、不動産投資ローンの金利の相場についてお話しします。

メガバンク・都市銀行での金利相場は1%前後

一般的にはメガバンク・都市銀行というと、三井住友UFJ銀行や三井住友銀行、みずほ銀行などが該当し、金利相場は1%前後となっています。

メガバンク・都市銀行は全国各地に支店があるため、遠方の不動産物件であっても不動産投資ローンを利用した物件購入ができるのがメリットです。

ただし審査基準は最も厳しいと言われており、過去3年間の年収や自己資金額などのほか、購入予定の物件の立地条件を満たすなど、確実な事業性が見込めるうえでの不動産投資が求められます。

地方銀行での金利相場は幅が広い

地方銀行における不動産投資ローンの場合は、不動産投資ローンに力を入れている銀行もあればそうでない銀行もあり、各銀行によって金利は大きく異なります。

たとえば不動産投資を始める方が最初に利用する銀行として有名な「スルガ銀行」では、4.5%前後の金利であることが多いですが、静岡銀行では3.3%~3.6%前後、東京や名古屋のスルガ銀行では3.5%前後など、設定金利は幅広いです。

金利は高い傾向にありますが、比較的長期間の借り入れが可能である点がメリットともいわれています。

信用金庫・信用組合の金利相場は約2%台

不動産投資ローンに力を入れている機関とそうでない期間がある点は、地方銀行とそれほど変わりありません。

しかし地方銀行よりも金利が若干安い傾向にあります。

政策金融公庫の金利相場は1.2~1.9%前後

政策金融公庫とは財務省が管轄する金融機関で、固定金利型のみ不動産投資ローンでの借り入れが可能です。

金利相場はおおよそ1.2~1.9%前後とされており、女性や高齢者に対しては借入上限を引き上げるなど柔軟な措置を行っています。

メガバンク・都市銀行と同様に金利は低めに設定されていますが、不動産投資における「事業性」を重視する傾向にあり、他の金融機関では審査が通らない物件でも融資を受けられることもあるようです。

また、申し込みについては原則として融資を受ける本人が主体となって交渉を行う必要があり、不動産業者に代行してもらうことは基本的にはできません。

不動産投資ローンの金利は引き下げ交渉も可能

不動産投資ローンは、場合によって金利の引き下げ交渉ができることもあります。

知識の少ない初心者の方が上手く交渉をするのは難しいと思いますので、不動産業者を利用するとよいでしょう。

また、不動産物件の購入は基本的に不動産業者を介して進めていきます。

不動産業者を選ぶ際は、金融機関との強いパイプを持った業者かどうかも判断基準に入れることが重要です。

不動産投資ローンを借り換える判断のポイント

すでに不動産投資ローンを借り入れており、金利が高いと感じている場合は借り換えという手段もあります。

とくに長期間の固定金利型で残りの返済期間が10年以上ある方や、ローンの残高が1,000万円以上ある方は金融機関ごと変更し、変動金利型へ借り換えることで金利が安くなる可能性もあるのです。

金融機関ごと変更をしなければならない理由は、固定金利型で借り入れている場合、原則として金利タイプの変更はできないためです。

すでに変動金利型で不動産投資ローンを借り入れている方や、借り換えても金利が1%未満しか低くならないような場合には慎重に検討する必要があります。

また、変動金利型であっても別の金融機関の変動金利型に借り換えることで、金利が安くなることもあります。

不動産投資ローンの借り換えには、別途全額繰り上げ返済の手数料や保証料などが必要となりますので、諸費用や借り換え後の返済額をすべて算出したうえで判断するようにしましょう。

不動産投資ローンの金利相場まとめ

不動産投資ローンは、冒頭でもお伝えしたように「メガバンク・都市銀行」「地方銀行」「信用金庫・信用組合」などさまざまな金融機関から提供されており、審査の条件や金利もさまざまです。

また、一般的には変動金利型を適用することが多いですが、金利タイプには「変動金利型」「固定金利型」の2種類がありますので、事前に理解しておくとよいでしょう。

すでに不動産投資ローンを借り入れている場合は、金利を下げるためにローンの借り換えを検討するという手段もあります。

不動産投資ローンは長きに渡って返済していくものですので、ぜひ各社で比較をして慎重に検討されてください。

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