障がい者は免許を取れる?手続きの流れや取り方について徹底解説

「障がいを持っていたら免許は取れないのか」「障がい者となったが免許の手続きはどうすれば良いのか」などお悩みの方は少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

障がいをお持ちの場合、公的な手続きを行うことで障がいを持っていない人と同様に免許を持つことができます。

この記事では、障がい者の免許の取り方や必要な手続きなどについて詳しくお伝えしますので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。

障がい者でも免許の取得が可能

結論からお伝えすると、障がいを持っている方でも免許を取得することができ、教習の工程などについても障がいを持っていない人ととくに変わりはありません。

ただし教習所へ入所する前に、各都道府県の運転免許試験場や運転免許センターに設置されている「運転適性検査室(または安全運転相談窓口)」にて相談し、事前に道路交通法に基づいた欠格事由の有無などの確認が必要です。

また、場合によって安全に運転が行えるよう、免許種別や補助具、車両に条件が与えられるケースもあります。

なお、道路交通法第90条では、以下に該当する方においては免許を与えない、もしくは6か月を超えない範囲で免許の取得を保留にすることが許可されています。

  • 道路交通法に基づいた適正の基準
  1. 幻覚の症状を伴う精神病であって、法定で定められているもの

    政令では、統合失調症(自動車等の安全な運転に必要な認知等に係る能力を欠くこととなるおそれのある症状を呈しないものを除きます。)が定められています。

  2. 発作により意識障害または運動障害をもたらす病気であって政令で定めるもの

    政令では、次のものが定められています。
    ア てんかん(発作が再発するおそれがないもの、発作が再発しても意識障害及び運動障害がもたらされないもの並びに発作が睡眠中に限り再発するものを除きます。)
    イ 再発性の失神(脳全体の虚血により一過性の意識障害をもたらす病気であって、発作が再発するおそれがあるものをいいます。)
    ウ 無自覚性の低血糖症(人為的に血糖を調節することができるものを除きます。)

  3. 「1」または「2」に掲げるもののほか、自動車等の安全な運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるもの

    政令では、次のものが定められています。
    ア そううつ病(自動車等の安全な運転に必要な認知等に係る能力を欠くこととなるおそれがある症状を呈しないものを除きます。)
    イ 重度の眠気の症状を呈する睡眠障害
    ウ そううつ病及び睡眠障害のほか、自動車等の安全な運転に必要な認知等に係る能力を欠くこととなるおそれがある症状を呈する病気

参考:警察庁「運転免許の拒否等を受けることとなる一定の病気等について」

免許取得後に障がい者となった場合

すでに運転免許を持っていて、何らかの事情で障がい者となった場合には改めて「臨時適正検査」を受ける必要があります。

障がい者となってから初めて運転を行う前に、必ず運転免許試験場もしくは運転免許センターにて相談しましょう。

免許の更新日まで運転することがない場合は更新日までに相談をすれば問題ありません。

また、適性検査の結果によって以下のような流れへと移ります。

無条件適格 以前と同様に運転をしても問題ない
条件付き適格 定められた条件に沿っていれば運転ができる
不適格 療養やリハビリを通じて回復後、再度適正検査を受ける必要がある

障がい者が受ける免許適正検査の内容

適正検査では、シミュレーターを使用して運転能力の計測や、瞬時の判断の可否などについて検査を行います。

視力に障がいがある場合には精密な視野の検査なども追加されるでしょう。

また、問診形式での検査も行われ、免許取得の経緯や範囲、用途などについて聞かれたり、代行で運転できる人がいるかを聞かれたりすることもあります。

回答は偽らず、正直に伝えることが大切です。

障がい者が免許を取得する際の相談先

障がいを持っている方が「運転免許を取りたい」と考えた場合、第一にどこへ相談すれば良いのでしょうか。

冒頭でもお伝えしたように、教習所へ入所をする前には適正検査を受ける必要がありますが、初めて免許を取る際や、すでに免許を持っている方が障がい者となった後の主な相談先としては「安全運転相談窓口」もしくは「主治医」のいずれかです。

安全運転相談窓口

運転免許試験場、もしくは免許センターには「安全運転相談窓口」と呼ばれる窓口が設置されていますので、まずは窓口へ相談を行いましょう。

安全運転相談窓口は以前まで「適性検査相談窓口」と呼ばれていましたが、令和元年より名称が変わっています。

一般的には相談を行う前に電話にて面談日時を予約します。「#8080」に電話をかけることで安全運転相談窓口に直接繋がりますので、免許を取得したい旨を伝えましょう。

面談日当日に改めて運転免許試験場もしくは免許センターへ出向き、相談後に適性検査や問診を受けることとなります。

主治医

道路交通法で言うところの「一定の症状を呈する病気等」に該当する病気や障がいをお持ちの方は、場合によって医学的な評価が必要となることがあります。

免許をすでに持っている方で障がい者となった場合、主治医へ「運転をしても問題ないか」を聞いてみましょう。

医師の診断結果によっては、特別な手続きを必要とせずそのまま以前と変わりなく運転しても問題ないケースもあります。

また、「(病院での)検査をしてみましょう」などと言われた場合は、先に運転免許試験場もしくは免許センターへ相談を行い、医師の評価が必要かどうかを聞くのが得策です。

障がい者の運転免許に関わる支援

障がいを持っている方に対しては、国や地方公共団体より自動車や有料道路の通行に関わる公的な支援が用意されています。

運転免許取得費用の助成

各地域では、運転免許の取得に必要な費用を一部助成してくれる制度が用意されています。

主な対象者は以下の通りです。
・その地域に住民基本台帳の登録がある方
・障がい者手帳をお持ちの方、もしくは障がいを確認できる方
・免許の取得によって社会参加が見込まれる方
・助成を行う月の属する年の前年の所得税課税対象額(各種所得控除後の額)が、当該月の属する年の特別障害者手当の所得制限限度額を超えない方
・過去に普通自動車運転免許証の交付を受け、自己の責任において当該運転免許証を失効させたことがない方または道路交通法に違反したために当該運転免許証の取消処分を受けていない方

この助成金制度は自動車学校へ入校する前に申請書を提出する必要があります。
分からないことがある場合は、地域の障害福祉課に相談をすると良いでしょう。

自動車改造費用の補助

身体障がい者手帳をお持ちの方で、就労に伴って自動車のハンドルやアクセルの改造が必要な場合は補助金が支給されます。

主な対象者は以下の通りです。
・身体障がい者手帳の交付を受け、上肢、下肢または体幹の障がい等級が1、2級の方
・自動車運転免許をお持ちの方
・就労などに伴い、自ら所有し運転する自動車のハンドル、アクセル及びブレーキなどの一部を改造する必要がある方
・前年の所得税課税所得金額(各種所得控除後の額)が、支給を行う月の属する年の特別障害者手当の所得制限限度額を超えない方

こちらも地域の障害福祉課に相談することが可能です。
なお、改造費用は一度全額負担をする必要がある点は注意しましょう。

その他の公的支援制度

駐車禁止除外ステッカーの交付 
 身体障がい者手帳をお持ちの方で歩行が困難な場合、道路標識によって駐車が禁止されている場所や、時間制限駐車禁止区間規制場所などへの駐車が可能となるステッカーが交付されます。

希望する方は各警察署の交通課に相談しましょう。

有料道路通行料金の割引
 身体障がい者手帳をお持ちの方が運転する自動車で有料道路を通行する際に、割引証を提示することで道路通行料の割引が受けられます。

希望する方は各地域の障害福祉課へ相談しましょう。

障がい者の免許取得方法のまとめ

障がいを持っている方や、免許取得後に障がい者となった方でも、事前に適性検査を受けて許可を得ることで免許を持ち自動車を運転することができます。

まずは「安全運転相談窓口」へ相談をして面談を行いましょう。

また、障がい者の方への公的支援制度も各都道府県に用意されていますので、役立つ制度があれば積極的に活用してくださいね。

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