開業時に使える支援金を管轄別にご紹介|厚生労働省や経済産業省による支援金制度を知ろう 補助金・助成金 起業支援 公開日:2021/11/13 シェア ツイート はてブ LINE 開業時や、開業直後に悩みとして多く挙げられるのが「資金繰り」です。 たくさん資金を用意している場合でも、想定外の経費が発生することもあり、なかなか思ったように経営が進められないという方も多いのではないでしょうか。 そこで今回は、開業時や開業直後に役立つ支援金制度を6つご紹介します。 厚生労働省や経済産業省など管轄別に記載しているので、この記事を読むことで傾向を把握し、効率よく支援金制度を探せるようになるかもしれません。 資金繰りに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。 開業時に使える支援金制度は主に3種類 補助金や助成金などの支援金制度は、大まかに分類すると以下の3種類に分けられます。 厚生労働省が管轄している制度 経済産業省が管轄している制度 地域の自治体が管轄している制度 それぞれの管轄によって、雇用維持や賃金の改善、販路拡大など様々な目的が設定されているため、各所轄官庁の傾向を覚えておくと、今後も支援金制度が探しやすくなるでしょう。 厚生労働省による支援金制度 厚生労働省では、主に雇用の維持や促進、従業員の能力アップなど「労働環境」に関することを目的とした支援金制度が用意されています。 この項目でご紹介するのは以下2つの支援金制度です。 中途採用等支援助成金(生涯現役起業支援コース) 業務改善助成金 中途採用等支援助成金はこれから開業をする方へ、業務改善助成金は開業して間もないような方へおすすめの支援金制度となっています。 中途採用等支援助成金(生涯現役起業支援コース) 中高年齢の方が開業をして、従業員の雇い入れを行う際に必要となる費用の一部が助成されます。中途採用等支援助成金における中高年齢者とは40歳以上のことです。 40歳~59歳までの場合は助成率1/2、150万円が上限額となっており、60歳以上の場合は助成率2/3、200万円を上限額としています。 また、雇い入れ時だけでなく、従業員の生産性が向上すると、別途「生産性向上助成分」と呼ばれる支援金が支給されます。 個人ではなく、雇い入れを行いながら経営を進めたい方におすすめです。 中途採用等支援助成金の詳細はこちら 業務改善助成金 業務改善助成金は、最低賃金の引き上げを目的とした、中小企業や小規模事業者が対象の助成金制度です。 人材育成やコンサルティングの導入などによる生産性向上を図り、事業内最低賃金を一定額まで引き上げた場合に、生産性向上に要した費用の一部が助成されます。 申請期限は2021年1月31日の月曜日と迫っていますので、開業後の資金繰りが厳しく、賃金の引き上げをできずにいる事業者の方は検討してみてはいかがでしょうか。 業務改善助成金の詳細はこちら 経済産業省による支援金制度 経済産業省では、販路開拓やものづくりなど、「産業の活性化」を目的とした支援金制度が多い傾向にあります。 月次支援金 ものづくり補助金 上記2種類の支援金制度についてのご紹介です。どちらも中小企業や個人事業者を対象としていますが、開業から日の浅い方でも申請できるような制度となっています。 月次支援金 新型コロナウィルス感染症による、まん延防止措置などの影響を受けて、売り上げが50%以上減少している方はぜひ申請を行いましょう。 詳細な要件は以下の2点です。 緊急事態措置や、まん延防止措置に伴って時短営業や外出自粛の影響を受けている 緊急事態・まん延防止措置が実施された月のうち、2019年もしくは2020年の同月と比べて月間売り上げが50%以上減少している これらを満たしていれば、支給対象となります。 新たな事業など、何かに取り組まなければいけないという決まりがないため、開業から1年以上が経過している方は、いま一度詳細を確認してみるとよいでしょう。 申請期限は2022年1月7日金曜日です。 月次支援金の詳細はこちら ものづくり補助金 新サービスの開発や試作品の製作、生産プロセスの改善など、今後の制度変更に対応するために必要な費用の一部が補助されます。 ものづくり補助金における制度変更とは、働き方改革やインボイスの導入など、事業を続けていくうえで直面するような変革のことです。 事業が順調だという方は先を見据えた計画を、そうでない方は現在の事業の課題を洗い出し、ものづくり補助金を活用して新たな計画を考えてみてはいかがでしょうか。 ものづくり補助金の詳細はこちら 地域の自治体による支援金制度 ここまでは、全国から申請を受け付けている支援金制度をご紹介しましたが、思うような支援金制度が見つからなかったという場合は、お住まいの地域で設置されている制度を探してみましょう。 今回は例として以下の2種類をご紹介します。 移住支援金 家賃補助事業 対応していない地域もありますが、比較的多くの地域で同様の支援金制度が設置されているものをピックアップしました。 移住支援金 地方の人口削減を食い止める政策のひとつである「地方創生」ですが、その中に「移住支援金」と呼ばれる支援金制度があります。 東京都から各地域へ移住し、開業や就業を行う方を対象として交付金が支給される制度です。 先進的な大都会として魅力的な東京都ではありますが、のどかな街で自身の事業を営むのも夢がありますよね。 移住支援金の申請は、転入から3か月以上経過し、尚且つ1年以内に行う必要があります。 また、昨今では浸透しつつある、テレワークによる業務の継続にも対応していますので、移住を考えている方はぜひ移住支援金の申請を検討してみてください。 移住支援金の詳細はこちら 家賃補助事業 開業予定、もしくは開業済みの方が要件を満たすことにより、家賃の一部が補助される制度です。 地域によっては店舗を新築や中古で取得した場合や、店舗を貸し出した貸主へ、固定資産税の一部が補助される制度も用意されていることがあります。 店舗が必要な方にとって、家賃は経費の圧迫にも繋がりますので、お住まいの地域で対応していれば、家賃補助事業を活用するのがおすすめです。 開業時の資金繰りには融資制度も検討してみよう どうしても支援金の要件に当てはまらず、資金繰りも難しいという方は、開業予定の方や開業した方向けの融資制度を活用するのもひとつの手段です。 開業時の融資は主に、「日本政策金融公庫」によって用意されています。 保証人や担保についても相談することができて、融資限度額は7,200万円と、場合によっては大きな金額の融資が許可されることもあるため、比較的大きな金額を必要とする方は一度相談をしてみるとよいでしょう。 また、消費者金融とは異なり、要件を満たした場合には特別利率が適用されます。 日本政策金融公庫のホームページはこちら まとめ 開業から軌道に乗るまでは、資金があるかないかによって行く先が大きく変わってきます。 今回は金銭的に支援をしてくれる制度をご紹介しましたが、専門家による事業のサポートをしてくれるような支援制度もあります。 国や地方による支援制度を積極的に活用し、事業の大きな成長を目指しましょう。 また、以下の記事では支援金制度に申請する際の注意点などについても詳しくまとめています。ご興味のある方は、ぜひ一度ご覧になってみてください。 【2021年11月最新】起業時に活用できる補助金・支援制度4選 シェア ツイート はてブ LINE