組織開発に役立つ資格7選!自社で組織開発を考えている方におすすめの資格をご紹介

組織開発を行うにあたり、組織開発の専門家になれるような資格があると便利ですが、実は専門的な資格は今のところありません。

ただし、組織開発を進めていくにあたって進行が有利になる資格や、知識的な面で役立つ資格はあります。

今回は自社で組織開発を行おうと考えている方や、組織開発に行き詰まりを感じている方へおすすめの資格を7つご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

組織開発専門の資格はある?

冒頭でもお伝えしましたが、組織開発においては「この資格を取れば専門家を名乗れる」「この資格を取れば組織開発のプロになれる」といった組織開発専門の資格はありません。

しかし、組織開発は社員と関わる対話の能力や、組織やチームを率いるマネジメント力、経営戦略を考える力など、さまざまな面での「知識」や「アイデア」が必要となり、それらに関わる資格があると組織開発は進めやすくなります。

そもそも「組織開発ではどのようなことをするのか」が知りたいという方は、以下の記事をご覧になってみてください。基本的な手法から有名なフレームワークまでご紹介しています。

組織開発に役立つ本のおすすめ9選|フレームワークや組織開発の基礎もわかる!

組織開発に資格は必要なのか

「自社で組織開発を行うにあたって、資格は必要なのか?」という疑問についてなのですが、結論からお伝えすると「どちらかというとあればなお良い」と考えます。

組織開発における資格取得は、あくまでも知識を得る手段であり、この先「組織開発コンサルタントで生計を立てていく」というようなビジョンがなければ、組織開発に関する知識は書籍でも十分に学ぶことが可能です。

ただし、組織開発だけでなく今後のキャリアにも役立つ資格は複数あるので、今後「経営する側になりたい」「ビジネスに関する知識を専門的に深めたい」とお考えの方は、資格の取得を検討されてもよいと思います。

組織開発に役立つ資格7選

さっそく、組織開発に役立つ資格を見てみましょう。今回ご紹介する資格は、以下の7種類です。

  1. ビジネスキャリア検定「企業法務・総務」分野
  2. ビジネスキャリア検定「経営戦略」分野
  3. 対話型組織開発ファシリテーター資格認定(講座)
  4. 組織キャリア開発士
  5. 中小企業診断士
  6. ビジネスマネジャー検定
  7. メンタルヘルス・マネジメント検定

1.ビジネスキャリア検定「企業法務・総務」分野

ビジネスキャリア検定シリーズは、職務を遂行するうえで必要な知識の習得と、実務的な能力があるかどうかの評価を行うことを目的とした検定資格です。

中でも「企業法務・総務分野」に関しては、会社の運営や契約、紛争処理などに関わる法律的な知識を得ることができ、リスクマネジメント業務に携わる方におすすめの資格となっています。

組織体制や評価制度の整備など、組織開発における「ハード面」においては法的リスクも視野に入れながら進めていくのが安全です。

ビジネスキャリア検定「企業法務・総務」分野の資格は、今後のキャリアアップにも繋がるため、長期的な目で見て、組織開発だけでなく自分自身にとっても役立つ資格といえます。

2.ビジネスキャリア検定「経営戦略」分野

続いては、同じくビジネスキャリア検定の資格で「経営戦略」分野のご紹介になります。経営戦略分野は、組織開発を進めるにあたって、より実用的な知識を得られる検定です。

経営計画や事業再編、事業開発に関する計画策定のサポートや組織体制の整備といった知識を深めることができ、それは施策実行後の評価やスムーズな改善提案などにも繋げられます。

経営戦略分野の試験範囲は、経営戦略の必要性から計画の策定・実行のプロセス、評価などを含みますので、組織開発においても広い視点で物事を見られるようになるかもしれません。

3.対話型組織開発ファシリテーター資格認定(講座)

「対話型組織開発ファシリテーター資格認定講座」は、講座を受講することによって、組織開発の専門的な知識を学ぶことができます。(有料で資格認定書を受け取ることも可能です。)

長年、組織開発においては「対話」が重要視されており、日本で組織開発を取り入れる企業でも、対話型組織開発が広まっている印象です。

この講座では対話型組織開発に重きを置き、「そもそも組織開発とは何か」「対話型組織開発の目的」といった基礎的な知識の習得から、実際に自社でグループワークを行えるようなキットも入っているため、楽しみながら学びたい方は、講座受講という選択肢もありなのではないかと思います。

4.組織キャリア開発士

組織キャリア開発士は、キャリアコンサルタント向けの上級資格ですが、変革者を目指すひとにもおすすめの資格です。

本来、キャリアコンサルタントは個人に合った職業の提案や、マッチングなどを行う仕事です。

しかし「組織キャリア開発士」の資格が立ち上げられた背景として、キャリアコンサルタントの能力は組織内へのコンサルティングやグループワークのファシリテーションなど、個人だけでなく組織にも活かせると考えられたことが挙げられます。

組織キャリア開発士では、チームや組織の課題や問題点の把握、そして改善へと繋げる手法などを実践できるようになることを目指すため、組織開発を行う人にとっても有効的です。

5.中小企業診断士

中小企業における経営課題に対して、適切な診断や助言ができる人材として認定される資格が「中小企業診断士」です。

経済産業大臣が登録を行う国家資格であり、1次試験と2次試験を通過しなければなりません。その難易度はどちらも合格率20%前後といわれており、本格的な勉強が必要であるといえます。

ただし、経営士や経営学修士とは違って受験資格が設けられていないため、学歴や職歴に関わらず試験を受けることが可能です。

現状の分析や、成長戦略に関する専門的な知識、アドバイス方法が身に付く中小企業診断士は、組織の統率役やサポート役にも活かせる資格といえるでしょう。

6.ビジネスマネジャー検定

組織開発を行う方へ、とくにおすすめしたい資格のひとつとして挙げられるのが「ビジネスマネジャー検定」です。

東京商工会議所が管轄しており、人や組織のマネジメントや業務マネジメント、リスクマネジメントなど、「管理職」に必要なマネジメントスキルが網羅的に身に付く検定となっているため、組織開発においても十分に活用できると考えます。

マネジメントスキルは、あらゆる業種・立場でも活かせる力であり、将来的に見ても無駄にはなりません。試験当日は、自宅のパソコンを利用して受けることができるため、会場へ足を運ぶのが難しい地方在住の方にもおすすめです。

7.メンタルヘルス・マネジメント検定

組織開発は、組織の体制や仕組みだけでなく、人とのかかわりも重要です。

ストレスやモチベーションなど、個人の心の健康に関する課題が解決できると、結果として生産性の向上や維持にも繋がり、活気のあるチームや組織を作り上げる要素のひとつとなるでしょう。

メンタルヘルス・マネジメント検定にはⅠ種からⅢ種まであり、Ⅱ種は管理職、Ⅲ種は経営幹部まで対象とされているため、心の健康に配慮したコミュニケーションを目指す方は、受験を考えてもよいのではないでしょうか。

まとめ

組織開発において、資格や検定の受験は必須ではありません。

しかし、今回ご紹介した資格は経営戦略やチームや組織の統率に役立つものであり、組織開発にも活かせる知識やスキルばかりです。

参考書などが用意されている資格もあるので、どのような知識が得られるのか知りたい方は、まずは書店などで書籍を探してみるのもよいでしょう。

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