東南アジアでの海外不動産投資におすすめの国ランキング!各国のデータで比較

日本の人たちが海外不動産投資を行う国の中で、とくに東南アジアは著しく発展しており、比較的手ごろな価格で不動産物件が買えるとして人気のエリアです。

今回は東南アジア各国の人口増加率や、利回りなどのデータから見た比較やランキングを項目ごとにご紹介します。

アジア圏での海外不動産投資を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

海外不動産投資ランキング!おすすめの国と不動産投資会社3選

東南アジア各国の特徴やメリットから把握しよう

本稿で主にピックアップしているアジア圏の国は以下の4か国です。

  1. マレーシア
  2. フィリピン
  3. カンボジア
  4. タイ

まずは各国の特徴やメリット、気を付けるべき点などをしっかりと把握し、基礎的な情報を理解しておきましょう。

マレーシア

マレーシアといえば、それほど海外の知識がない場合でも「成長している国」「経済が安定していそう」というざっくりとした認識やイメージを持たれている方は多いのではないでしょうか。

マレーシアは過去30年間で平均5%の経済成長を維持し続け、住みやすい国や優等生な国として注目を集めてきました。

しかし2018年のナジブ政権によって巨額の債務を隠していたことが発覚して以降、実はインフラ計画の中止や延期を余儀なくされ、消費税の廃止なども重なっていることから財政の再建も停滞している状況です。

不動産市場はというと、供給過多による在庫解消が課題となっています。

ただし、マレーシアは国民の所得増加率が比較的高いという特徴もありますので、マレーシアで不動産投資を行う際は各エリアの情報をしっかりとリサーチし、高い利回りが見込めるエリアを慎重に判断しましょう。

フィリピン

フィリピンは2000年以降、平均5%を超える高い経済成長率を維持しており、積極的な改革や外貨融資などが行われていることから、依然として海外不動産投資における人気国として注目されています。

また、物件価格も上昇傾向にありますが、利回りについても一時は9%以上の高水準を叩き出すなど、上昇する物件価格と利回りがしっかりと両立できていることが伺えますね。

また、2020年には新型コロナウィルス感染症によって、日本国内だけでなく世界的に社会情勢が混乱しましたが、フィリピンでは当時も高級物件の需要を維持し続けていました。

マニラでの大型インフラ計画も進んでいることから、今後もフィリピンでの不動産市場は期待できる国と言っても過言ではありません。

カンボジア

カンボジアでは高い経済成長率や人口増加率を誇る一方で、過去に不動産詐欺事件が頻発したことや歴史に関わる出来事から、海外不動産投資においてもネガティブなイメージを持っている方がいるかもしれません。

しかし不動産投資を始める日本人が増え、情報が普及してきた昨今では、「高度経済成長期によってキャピタルゲインが期待できる」「東南アジアの中で唯一の米ドル経済国である」など、ポジティブなイメージが広まっています。

過去の貧しいイメージの強いカンボジアですが、この30年間でGDPは15倍にも増加し、総人口の約4割が30代以下であることなどから、今後も経済成長が期待できるでしょう。

不動産投資においてはアメリカ米ドルでの家賃収入が得られますので、為替変動によるリスクも比較的抑えることが可能です。

海外不動産投資のメリットとデメリットを理解しよう

タイ

タイの人口増加率は落ち着きつつありますが、依然として移住先や旅行先として日本人からの支持が厚く、日本の不動産会社においても現地へ進出する企業が増えています。

そのような観点では、他の国に比べて情報収集や現地とのやり取りがしやすく、比較的安心して不動産投資ができる国として人気です。

タイと日本ではビジネスの感覚や習慣が大きく異なるため、直接タイのエージェントと取引を行うとなるとストレスやトラブルの原因となることも考えられます。

そのため、現地の日本人エージェントとやり取りができるのは非常に魅力的です。

一方で、タイではすでに高齢化社会に突入しているという現状もあり、経済成長が停滞するリスクがあることは否めません。

また、中国依存の高さや投機的な住宅購入を抑制することを目的とした、住宅ローンに関わる規制の厳格化なども踏まえて、タイでの不動産投資は慎重に考える必要があるでしょう。

東南アジアでの海外不動産投資でキャピタルゲインを狙える国

各国の大まかな特徴を把握したところで、各データから見たランキングを見てみましょう。

  1. 人口増加率
  2. 所得増加率
  3. 利回り
  4. 不動産価格

今回は上記4つのデータを調査し、数値の高い順に並べています。

過去のデータになりますので、あくまでも参考程度として見てみてください。

人口増加率から見た東南アジアのランキング

国名 2015年~2020年の平均
カンボジア 1.5%
フィリピン 1.4%
マレーシア 1.3%
タイ 0.3%
日本

-0.2%

参照:日本国際連合

人口が増加している国では、必然的に住宅需要も高くなり、キャピタルゲインが期待できます。

2015年から2020年の平均人口増加率を見てみると、カンボジアは5年もの年月が経過してもなお1.5%の人口増加率となっており、1.4%のフィリピン、1.3%のマレーシアと続いていますね。

一方でタイは0.3%と東南アジアの中では数値が低く、今後初めての超高齢化社会に突入するともいわれていますので、不動産投資をされる場合にはエリアをしっかりとリサーチする必要があるでしょう。

一人あたりの所得増加率が高い国(GNI)ランキング

国名 2019年のGNI増加率
カンボジア 10.9%
タイ 10%
マレーシア 5.4%
フィリピン 3.8%
日本 1.4%

参照:世界銀行

続いて、2019年の一人あたりの所得増加率(GNI)のデータを見てみましょう。

所得増加率が伸びている国では、不動産価格も値上がりしていくことが考えられます。

本稿で比較している国の中で、1番の所得増加率となっているのは10.9%のカンボジアです。(2019年時点)

カンボジアは高度経済成長期の真っただ中にあり、若い国民も多いと言われています。

また、タイやマレーシアについても所得増加率のデータにおいては高い水準を維持しており、不動産業界での課題は懸念されるものの、経済的には悪くないということが伺えますね。

東南アジアでの海外不動産投資における利回りが高い国

国名 利回り
フィリピン(マニラ) 6.13%
カンボジア(プノンペン) 5.33%
タイ(バンコク) 5.13%
マレーシア(クアラルンプール) 3.72%
日本(東京) 2.66%

参照:GlobalPropertyGuide

利回りとは、投資金額に対する収益の割合のことを指しており、一般的には物価や不動産価格が上昇すると利回りは低くなる傾向にあると言われています。

比較している国の中で1番の利回りを誇るフィリピンについても、不動産価格は上昇傾向にありますが、首都マニラのデータから見てもしっかりと利回りと両立していることが分かりますね。

また、カンボジアは先述の通り一人あたりの所得増加率も高まっていますので、不動産投資では前向きな成果が得られるかもしれませんね。

【2022年】東南アジアの不動産価格

国名 不動産価格
日本 $394.64
タイ $176.87
ベトナム $156.11
フィリピン $136.12
マレーシア $112.40

最後に不動産価格を比較してみましょう。

日本はすでに経済的に成熟していることもあり、不動産価格は一番高い結果となっています。

カンボジアのデータはありませんでしたが、およそ1,000万円~2,000万円台であることが多いようです。

マレーシアでは外国人が購入できる物件の価格に規制がかけられており、以前まではRM100万(=約2,700万円)以下の物件は購入できないことになっていましたが、RM60万(約1,550万円)まで引き下げられました。

この改正によって、今後は不動産価格も相場に近づいていくことが予想されます。

東南アジアでの海外不動産投資ランキングまとめ

今回は東南アジア4か国(+日本)の各データから、不動産投資における考察を行ってみました。

比較した国の中では、カンボジアやフィリピンが社会経済的な観点でおすすめできる国と言えそうですね。

とはいえ、今回はあくまでも経済的な背景から考察した結果となっていますので、気になる国があればぜひご自身でもリサーチをしてみてはいかがでしょうか。

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